2008/06/04
ファウストについて

たまにファウストは、『博士』・・・と呼びかけて戴くことがあります。

勿論、宵宮城のファウストは普通の人間の学者や博士ではなく
「遠い昔の、魔界の元権力者」だったーという設定。
でも、実は、ちゃんとモデルになった人がいるのです。

ファウスト
「博士ですか・・・・かっこいいですね。」

魔女裁判の時代に、実在した「魔術師ファウスト博士」。ルターなどと同時代人。
それは、ゲ−テの『ファウスト』のおよそ300年前。
ドイツ各地に出没したトリックスターで、とんでもない魔力と性格と閃きの持ち主。

ファウスト
「ふふふ。お騒がせモノですよ。
名声も悪名もほしいままにした男
ですからね。」

当時蔓延っていた多くの魔術師たちに雑ざっていたのに、ただひとり後世に語り継がれるほど、
圧倒的な光を放ったこの人は何者でしょうか。
持ち前の詩的な才能で学生たちを魅了し、フシギな話を吹き込んでトリコにした男。
しかし、そんな魔術師ファウスト博士は、魔術師たちや悪魔の仲間の神髄とみなされていたのに、
魔女狩りが行われていた時代、大丈夫だったのでしょうか?

ファウスト
「男の魔術師たちは、宮廷の
娯楽担当だったので、かえって
可愛がって戴いていたそうですよ。」

そんなトリッキーでインテリジェンスに満ち溢れた(それでもって詐欺師っぽい)
魔術師ファウスト博士のやらかした数々のエピソードは、
世紀半ばに亡くなってからも、当然、後々語り継がれてきました。
小演劇になり、冊子が配られました(多少脚色もされて)。

それが、ゲーテ少年の好奇心をゲッツ。
ゲーテが60年かけて書き上げる大作『ファウスト』が生まれたワケなのです。
魔術師ファウスト博士(1490-1540)は自分のことをファウストスと名乗っていたらしい。
ゲーテ(1749-1832)の『ファウスト』は1772年〜1832年の作品。

物語の中では、ファウストは悪魔との契約で魂と引き換えに若さを手に入れて人生やり直します。

ファウスト
「それでも『永遠に努力する人』として
魂の救済にあずかるなんて、
オイシイトコどりかもー。」

ちなみにゲーテの『ファウスト』で、ファウストが契約する悪魔の名は「メフィストフェレス」。
宵宮城のメフィストはルシファーの下僕でただの新米ヴァンパイアであって、
悪魔ではありませんが、宵宮城のファウストとメフィストが険悪なのは、
世紀をこえた何かの業かも???
宵宮城のファウストは、魔物なので約500歳・・・・ということになっていますが、
だとすると魔術師ファウスト博士と同時代を知っていることになります。

ファウスト
「実は今もなお、博士は生きていたりしてね。
1540年に50歳で亡くなったはずだけど、
彼の全ては、確証のない伝説。

ゲーテの作品の中では若返っていますしね。
ふふふ。

私?宵宮城の『ファウスト』ですよ。」

宵宮城の「ファウスト」と魔女裁判時代の実在の人物「魔術師ファウスト博士」
そしてゲーテの作品の中の「ファウスト」のお話でした。
(エンディングまで書いてありますので、
これから原作をお読みになる場合はご注意ください。)
† おまけ †
ゲーテの「ファウスト」のあらすじを知りたい方はこちらをどうぞ!

ファウスト
「コレはゲーテがこよなく愛したと言われる
ワイン。
当時と同じ畑で収穫した葡萄をつかって、
今でもゲーテが滞在したといわれる宿で
扱っているものだそうです。
通称ゲーテワイン。
ラベルのシルエットもゲーテなんですよ。」