『失われた記憶を求めて』
2017/01/05 episode1



アンジェロ「お兄様、僕、夢を見ました。」




ランジェロ「どんな夢ですか?」

アンジェロ「もう一人の僕が僕に語りかけていました」

ランジェロ「・・・・・・・」




ランジェロ(古い記憶は抹消したはずなのに)




アンジェロ「お兄様?」

ランジェロ「いえ、なんでもありません…
その方はアンジェロに何を語ったのですか」




アンジェロ「僕に逢いたいと」

ランジェロ「アンジェロもその方に逢いたいと思いましたか」

アンジェロ「はい」




アンジェロ「相手は紛れもなく僕なのですが…
それでも逢いたいと思いました」




アンジェロ「かつては同じ存在だったのに
引き剥がされて離れてしまった、そんな感じがしました」




ランジェロ「夢はときどき不思議な物語を見せるものです。
それは現実にあった物語なのでしょう」




アンジェロ「お兄様は否定すると思いました。」

ランジェロ「何故ですか」




アンジェロ「お兄様は何もかもご存じでいらっしゃって
僕に何か秘密があって、それを隠してらっしゃる・・・」




ランジェロ「その方がそうおっしゃったのですか」

アンジェロ「はい・・・・」




ランジェロ「私は嘘はつきません」




ランジェロ「アンジェロと地上に舞い降りると決めた時に
アンジェロの記憶の一部を消していただきました。
そして私は、心と体がバラバラにならないよう
拘束していただきました。」




アンジェロ「どうして心と体がバラバラになるのですか」




ランジェロ「私は普通の純血の天使ではないから、
地上に降りるのが難しかったのです・・・・
体と心が離れてしまわないよう
そういう一種の呪い(まじない)です。」

アンジェロ「おまじない…」




アンジェロ「どなたにですか」

ランジェロ「私と同じ、翼の色が違うことで悩みを抱えている魔の存在の方です
半身は我々と同じ天使です
強い魔力をお持ちなのでお願いしました」




ランジェロ「しかし私はともあれ、
アンジェロ本人に強い想いが残っていると
しばしば消し去った過去が夢に現れると仰っていました」




アンジェロ「・・・・・消し去った過去・・・・」





アンジェロ「僕はその過去を知ってはいけないのでしょうか
消し去らなければいけないほどに…」

ランジェロ「私はそう考えました」

アンジェロ「お兄さまの思惑なのですね」

ランジェロ「そうです」




アンジェロ「何故か訊いてもいいですか」

ランジェロ「とても面倒なことになるから、です」

アンジェロ「・・・・そうですか」





アンジェロ「その・・・・お兄さまに呪いを施し、僕の過去を消した
半魔の方は親しい方なのですか」




ランジェロ「・・・・・・・・」




ランジェロ「兄上ですよ」

アンジェロ「・・・・・・・」









〜to be continued〜