2015/08/23
とある皇帝の独り言




「よくもこんな姿にしてくれたな・・・」





「確かに素性がバレないように、とは言ったが・・・」





「余計に目立っているように思うのは気のせいか・・・」





「なぁ、ファウスト」





ファウスト「地獄からようこそ・・・似合っていますよ、その姿」
「・・・・・・おまえというやつは」
ファウスト「お言いつけの通りですよ」
「変わらんな・・・・」







「魔界から降りた連中は元気か」
ファウスト「ええ。問題はありません。でも魔界の秘密の書が公になりました」
「なんと・・・・」
ファウスト「魔界の秘密とはいえ地獄の秘密ですからね・・・気になります?」




ファウスト「でも、もう昔の話です。貴方には関係のないことですし」
「でもあの兄弟には関係がある・・・」
ファウスト「存在と内容を知ってるのは異端の姿を持つ兄のほうだけですよ。
口外はしていないでしょう」





「封が解かれてしまっては弟の目にも入らぬか?」
ファウスト「魔界追放されているので2人の居城に戻ることはないはずです。
意図しなければ観ることはないでしょう。」
「書の存在を知らないのならば意図することもない、か」






「魔界追放か・・・地獄へ戻ることは望まないのだろうか?」





ファウスト「人間界が気に入っているみたいですよ。教会通いしたいらしいですし」
「何を考えているのだ」
ファウスト「さあね・・・此方で骨を埋める覚悟でしょうけど」






「弟のほうは私の継承者に相応しいと思っていたのだが・・・」





ファウスト 「兄のほうが何事においても優れていますよ。」
「だが翼の色が異端だ」
ファウスト「まだそのような古い考えが?」
「光りと闇がある限り、隔たりはなくならないだろう」






ファウスト「確かに白い翼を持つのは魔物の中では一人だけ。
でももとはと言えば前皇帝のご判断・・・」

「判断というか・・・まぁ、そうだな」

ファウスト「でも双影ですよ。どちらにも同じ血が流れている。いわばどちらも異端。
見た目でご判断するのはよろしくないと思いますけれど」

「・・・・そうか」

ファウスト「それに血筋を言えば、あの双影ではなく直系のほうがよろしいのでは?」

「人間とのハーフブリードは・・・残念ながら」

ファウスト「では白と黒の双影はもっと罪深い存在。・・・検討の余地なしでしょう」













「この”宵宮世界”には、天界と地獄と魔界が別々に存在しています。
一般的には”地獄=魔界(悪魔界)”という考えもあるようですが、ここでは別の世界だとお考え下さい。
地獄出身の悪魔たちと、ヴァンパイアなどのいわゆる魔物たちが
共存できる世界を魔界と呼んでいます。
魔界の扉は開けることができても地獄の扉は堕ちる者にしか開くことができません。
私は地獄の住人。」








「魔界の王としての魔王と人間界で魔物を司る役目をしている魔王が存在します。
さらに地獄には地獄の王が存在しています。」






「その地獄の王が後継者を探しているのですよ。」



〜 to be continued 〜