2015/05/12
私の教会



「はじめまして。ノワール社長・・・
”戻りました”のでご報告を。」




ノワール社長「山の上の教会の神父・・・だったのか。
アポの名まえだけでは誰か判らなかったが。まぁ、かけたまえ。」



「いよいよ工事ですね。」

ノワール社長「改装は殆どしないのでレストランの準備が主だから開店までは速いだろう。」

「私が中央へ離れていた間、しばらく無人となっていたはず。
廃墟と化したまま?レストランに?」




ノワール社長「レトロでアンティークなほうがウケるだろう。」



「でも私が戻る以上は教会として再び機能させたいのですが。」



ノワール社長「何か問題が?」



「私はここを発つとき、神父を辞めるはずでした。
貴方の所為で・・・いえ、教会の力不足で立ち退きが出て
人手に・・・貴方のヘラクレスカンパニーという会社に渡ることになり・・・
私はいったん中央の教会へ移りました。
その時にとある人物に神父職にとどまるよう説得されて
貴方の会社の計画のこともそこで知りました。」




ノワール社長「俺の悪口でも聞いたか?」



「いえ、教会をレストランにするという構想があること、
さらにリアリティを追求するため
その教会レストランの店長を務める元神父を探していることを。
・・・・・・・・
誰か見知らぬ同業の者を”私の”教会に入れるのはどうも納得ができず・・・。
・・・”戻って”きました。」




ノワール社長「では、社に快く協力してくれると?」



「快く、ではありません。あの場所は”私の教会”、私の聖地だからです。」



ノワール社長「ウチが買い取ったとはいえ、使いたいのはレストランとしての場所だけだ。
これまで通り、君の好きなようにすればいい。」

「ありがとうございます。」

ノワール社長「そして君は教会の者ではあるが、ウチの契約社員ということになる。」



「神との契約があるので貴方の会社とは契約できません・・・が、仕事は手伝います
聖地としての教会を私に”返して”くださるなら、バイトスタッフということでいいですよ。」




ノワール社長「レストランの店長は努めてくれるんだな?」
「もちろんです。形だけなら。」



ノワール社長「それでは、よろしく頼む。」
「改めまして、アルカルド神父と申します。」



ノワール社長「私室が整っていなければ、塔に空きが出たので使えばいい。」

アルカルド「・・・とんでもない。」

ノワール社長「遠慮はいらんぞ。」



アルカルド「塔には、神父の私が立ち入ると困る者たちが・・・
沢山住んでらっしゃるでしょう?」


ノワール社長「・・・・・・(知っとったか・・・)」



アルカルド「教会に”私の”部屋はありますので。」



アルカルド「失礼します。」













ルミエール「随分とはっきりとした物言いの神父さんですね。」



ノワール社長「ああ、それぐらいのほうが店を任すにはいいだろう。」



ルミエール「しかしあの教会に対しての執着が過ぎるように感じるのですが・・・」

ノワール社長「思い入れがあるほうが丁寧に仕事をしてくれるだろう。」

ルミエール「一度は我々が追い出した形になっているのが気になって・・・」

ノワール社長「レストランが繁盛すれば面白くなるさ。」



ルミエール(だったらいいけど・・・)





























ゴードン先生「結局ここへ戻ってきた、か」

アルカルド「ここは”私の”場所です。
貴方は組織の者かもしれませんけど私はただの神父です。」




アルカルド「ここを追いやろうとしたヘラクレスカンパニーには
いい感情を持っていない、それだけです。
でも、ヴァチカンに目をつけたあの男・・・龍月にも手を貸すふりをして監視します。
情報は全て貴方に流してあげますよ。報酬はいりません。」




ゴードン先生「私の弟であるという点は?」
アルカルド「関係ありません。」



アルカルド「それに・・・あの会社には教会が敵対する存在がいるようですから。
・・・許せませんね。」