2015/05/11
ルネの開業



ノワール社長「そういうことなら致し方ないな。」



ルネ「すみません。」



ノワール社長「なにも謝ることはない。
開業、か。出世だな。おめでとう。」

ルネ「有難うございます。」

ノワール社長「城の担当医は続けてもらえるんだな?」

ルネ「ええ。」



ノワール社長「では、塔の4階の実験室と1階の診療室はそのまま置いておく。
城の者の診療が必要となったときに、そのまま君が使えばいい。
新たな設備は俺の方で手配して移設先に届けておく。」

ルネ「有難うございます。」

ノワール社長「あと、劇薬類は全て持ち出しておくように。」

ルネ「ええ。そのつもりです。」



ノワール社長「で、何故、地元の町医者として開業することに?」



ルネ「それは・・・自分は今、岐路に立たされていると感じたから。」



ルネ「ヒトでもなく・・魔物とも言えない、死人返りの私が・・・
人のためにできることを見つめ直したかったからです。」

ノワール社長「そうか。まぁ、頑張りたまえ。」



ルネ「あの人たち(Latiズ)も是非解雇を。」

ノワール社長「ああ、宵宮城乗っ取り計画など企てていたみたいだからな。」



ルネ「社長、餞別・・・というわけではありませんが、これを。」



ノワール社長「???何?



ルネ「人と犬の骨の模型です。



ルネ「オフィスに飾っていただくか、どなたかに差し上げて下さい。」

ノワール社長「あ、ああ、ありがとう・・・。」



ルネ「法律上は解雇ということになりますが、担当医としては参りますので。」

ノワール社長「よし、判った。書類にサインを。」



ルネ「長らくお世話になりました。」










ノワール社長「社が病院用に買い取ったのは塔の1階から4階まで。
1階の診療用のフロアと、この実験室はこのまま置いておくとして、
2〜3階は宿泊施設にでもするか。」



ノワール社長「しかし・・・ルネは人間じゃなかったのか。
(女医でもなかったけど)←最初は女医さんだと思って雇った。
死人返り・・・ってことはゾンビ?」



ノワール社長「それにしても・・・これをオフィスに飾るわけにはいかんな。
まさか俺が貰って喜ぶとでも?
やっぱり感覚がゾンビなのだな・・・いや、こういうのが流行りなのか?」



ノワール社長「ああ、いいところに小さい子がやってきたぞ。」



ノワール社長「坊や、また逢ったな。名は?」

ジュール「ジュールです。ここに来たらお友達に会えるかな、って思ったの。」

ノワール社長「いいTシャツを着ているな。」



ジュール「ジャッカルって子に貰ったの。ちょと怖いけど・・・」

ノワール社長「『吸血鬼ドラキュラ』だな。」

ジュール「吸血鬼・・・・(怖)」



ノワール社長「君にいいものをあげよう。」

ジュール(ぎょっ)



ジュール「あの・・・・有難うございます・・・。」

ルミエール「社長、次の面談のお時間です。」

ノワール社長「ああ、今、行く。」



ノワール社長「ジュール君、またな。」

ジュール(社長さん・・・なんだ。)







ジュール「それにしても・・・・この城の人は吸血鬼とか人骨とか・・・
そういうのが好きなのかな?ちょっと怖いかも。」



ジュール「でも・・・”社長さん”から貰ったんだ。嬉しいなぁ。
それに、よくできてるなぁ・・・ちゃんとお座りするよ。ワンコかなぁ?」



ジュール(ぎょっ)

「君・・・」



ジュール「・・・・・・・・・・。」

「ヘラクレスカンパニーはどちらかな?」

ジュール「・・・・・あの・・・僕、ここのこと、まだ全然、知らなくて・・・。」

「そう・・・・」



「君、いいTシャツを着ていますね。」



ジュール「・・・貴方も『ドラキュラ』好きですか?」

「まさか。悪魔系は苦手ですよ。」



「信仰心がうすれ迷信が蔓延ると悪魔が付け入る・・・と言いますからね。」



「君もここに居る限りは充分に気をつけなさい。」
ジュール「・・・・???」



「さてと、目的の部屋を探すとするか・・・。」






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