2014/02/19 
続・マスケラの男


diarydiary 2013/04/20
「マスケラの男」の続編です






アシュトレト公爵「・・・・・・・・・・・・・・ふ-ん。
ノワールの取引相手?」





龍月 「動けないように縛っておけといったはずだが。」 

マスケラの男 「相手は魔物です。」

龍月 「我々に危害は?」

マスケラの男 「判りません。が、素直に連行されました。」




アシュトレト公爵 「ああ、目隠しをされて後ろ手に縛られてね。
人間とは野蛮な生き物だねぇ。動けないフリをするのに疲れたよ。」





龍月 「それは失礼した。しかしあまり私を怒らせないで欲しいですね。」

アシュトレト公爵「怒らせたらどうなるのかな?」




龍月 「低俗な魔物に、これがなんだか判りますか?」




アシュトレト公爵 「ふん!撃ちたければ、どうぞ。
我々には命などあってないようなもの。
すでに闇と同化しているのだから。存在すら怪しいのだよ。」




龍月 「中は銀の弾丸ですが本当に大丈夫でしょうか?」


りゅげ

アシュトレト公爵「・・・・・・・・。
ああ・・・・試したことがないのでね。念のためにご遠慮いただこうか。」







龍月「悪魔はもっと饒舌で人間を惑わすものだと思っていたのですが。」

アシュトレト公爵「人間相手に悪魔の理屈を話すのも面倒なのでね。」

龍月「ほう、貴方は『悪魔』なのですか。」




アシュトレト公爵「(・・・・・・こいつ・・・・・。)」




龍月 「ノワール社長とは?」

アシュトレト公爵 「そちらの自己紹介もまだだというのに私の話を?」

龍月 「囚われの身ですよ。」




アシュトレト公爵 「まあいい。・・・不本意ながら少し前まで主従関係だったが
状況が変わってね・・・。」

龍月 「主従関係?」

アシュトレト公爵 「しかし、すでにノワールはご主人様ではない。今では対等だ。
プライベートではね。」

龍月 「(ご主人様?)彼をファーストネームで呼べるほど親密なのか。」

アシュトレト公爵 「敬称をつける必要性を感じないのでね。(怒)」




アシュトレト公爵 「・・・・・・で、私に何を?」

龍月 「バチカンに行ってほしい。枢機卿になりすまし、法王の側近に。」

アシュトレト公爵 「・・・!!」




アシュトレト公爵「・・・・言っておくが私は悪魔なのだよ。」

龍月 「だからこそ。」

アシュトレト公爵 「総本山ではないか!!」




龍月「(やはり悪魔なのだな。)だからこそ、ですよ。
悪魔が内部に潜んでいたとなると、どうなると思いますか?」




アシュトレト公爵 「ノワールを脅してまで私を連れてきた意味などなかったね!!
何が目的だ?」

龍月 「バチカンにパニックを起こしてほしいのですよ。
その間に我々のあちらでの取引を円滑に行えるように。」

アシュトレト公爵 「要するに目くらまし?!冗談じゃない。
そんなことで命の危険に晒されるのは解せないよ!」




龍月「『悪魔には命などあってないようなもの。
すでに闇と同化していて存在すら怪しい』・・・・のでは?(くすっ)」

アシュトレト公爵 「・・・・・・・・・・・・・・・。」




龍月 「バチカンに行ってください。それだけです。
そうすれば金輪際ノワール社長が困るような事はしませんよ。」

アシュトレト公爵 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」




アシュトレト公爵 「・・・・・・判ったよ。言う通りにしたらいいのだね?」

龍月 「なかなか賢い魔物ですね。ノワール社長のために承諾してくれますか。」

アシュトレト公爵 「ただ一つだけ条件がある。」

龍月 「いいでしょう。この状況下で叶うことがあれば。」





龍月 (ぎくっ!!)




アシュトレト公爵 「どうして逃げるのかな?」

龍月 「近すぎる!!」

アシュトレト公爵「(顔は覚えたぞ。あとは読心できれば・・・)
ノワールは快く遊んでくれるんだけどねぇ。一度だけでいいよ。」

龍月 「だ、だれか!!この男をなんとかしろ!!」




龍月 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


アシュトレト公爵 「・・・・・持ってないの?チェスボード。」