2011/12/05
続・消えた金魚
<エピローグ>


シャレム「呼び出されたのでやってきたぞ、トキ殿。 
式としての初めての仕事か?」

トキ「シャレム、ようこそ、おれの屋敷へ。」






トキ「そろそろサハル殿に逢わせてやろうと思っての。」

シャレム「本当か?!」

トキ「おれは嘘は、ゆわん・・・・・・(が嘘になるかもな)・・・」




トキ「・・・・しかし逢ってどうするのだ?シャレム。」




シャレム「判らない。ただ、逢いたいだけだ。
きっとサハルも同じだと思う。」

トキ「そうであろうな。」





トキ「其方らは、一体どうゆう関係だ?」

シャレム「ほぼ一心同体。いや表裏一体というべきであろうか。
私はシャレムでありサハルである。そしてサハルもまたシャレムなのだ。」




トキ「そこまで判っていても尚、逢いたいのか?」

シャレム「逢いたい・・・・・・・。」





トキ「まぁ、よかろう・・・・この部屋にいるぞ。
サハルもお前に逢いたいと、ゆっての、おれの屋敷に来ておるぞ。」

シャレム「サハルが!!私に逢いたいと?!
しかも、こんな近くに!!これからはいつでも逢えるのだな。」





トキ「ああ・・・・多分な・・・・・・・・・・・ここだ、シャレム。」




トキ「・・・・サハル殿、シャレムを連れてきたぞ・・・・・・。」










トキ「・・・・・・・・・・サハル殿、御主は判っていたのだろう?」

サハル「ああ・・・・・・・・。」




トキ「御主とシャレムは、同一人物。・・・相違ないな。」

サハル「そのとおりだ。」

トキ「逢えるはずなどないであろう。」







サハル「私は其方に一体なにを期待していたのだろう。
私であるシャレムに会うことができるのではないか
・・・・・なんて・・・有り得ない妄想にすぎない・・・。
しかし、其方になら叶えられたかもしれぬと・・・・・・・・いや、やはり妄想だな。」




トキ「サハル殿。おれは御主をおれの式にしたかった。
だからシャレムをおれのものにした。」

サハル「ああ、知っている。」

トキ「おれの願いは叶ったといえるのかのう」





サハル「トキ殿がそう思うのであれば恐らく、そうなのだろう・・・・・・・・。
私はご主人様のもの。トキ殿とは契約はできないからな。」




トキ「ノワール社長とは社長が生きている間の契約だな?」

サハル「そうだ。」

トキ「アレはたかが生身の人間。役目が終了したらおれの元へ来い。」

サハル「さぁ、ご主人様(ノワール社長)がそう私に命じたならば。」




トキ「ノワール社長に呪いでもかけようか。」

サハル「残念ながら、そんなことをされては
私は其方を倒さねばならなくなる。勘弁願いたい。」




トキ「残念だな。また遊びに来い。いつでもご馳走するぞ。」

サハル「ああ、いい友になれそうだ。」









トキ「ヘレル・ベン・サハルとヘレル・ベン・シャレム・・・・・・・・・。
シャレムの名は歴史からも抹消されている。
明けの明星と、宵の明星・・・か。
この世に陽のある処には必ず陰が存在する。
しかし、昼と夜が同時に存在しないのと同様、
サハルとシャレムは同時には存在できないのだな。」