ローマン
「マーロン、薔薇を買ってきたよ。
外はまだ雪が残ってるのに、
温室で育った薔薇たちは、
もうすっかり春色だったよ。」

2011/02/22
もっと純愛的なもの

マーロン
「ふーん、誰のために?」

ローマン
「え?んーと、僕のため。
薔薇の香りって落ち着くんだ。

あ、マーロンと僕のためかな。
同じ部屋にいるんだものね。」

マーロン
「・・・・君って・・・本当に・・・」

ローマン
「何?」

マーロン
「・・・・いや、なんでもない。くすっ。」

ローマン
「あ!そうか・・・。」

ローマン
「君の為とか・・・言ったほうが
よかった?よね?」

マーロン
「君・・・・面白すぎるよ、ローマン〜。」

ローマン
「そ、そう・・・だよね・・・。
僕に薔薇もらっても別に嬉しくないよね。」

マーロン
「嬉しいよ。」

マーロン
「もういい加減に観念して、僕といっしょに
きたらいいのにね。

何百年も君だけを見てきたけど
今回の君が一番楽しいよ。」

ローマン
「その話ならやっぱダメ。」

マーロン
「どうして?」

ローマン
「ローマンとして18年しか生きてないから。」

マーロン
「だったら今がチャンスだよ。」

マーロン
「君だけが年老いていくんだよ。
そのうち、ダンディ先生や社長ぐらいになるんだ。」

ローマン
「た、楽しみだよ・・・・。」

マーロン
「・・・・・・・どうしてそんなに『人間』に執着するの?」

ローマン
「まだ読んでない本がある。」

マーロン
「ローマン、『永遠』の中では、
人が一生のうちに読みきれないぐらいの
本が読めるんだよ。」

ローマン
「大好きな人にまだきちんと告白したり
していない。」

マーロン
「じゃ、これから告って心置きなく
僕のものになりなよ。」

ローマン
「困るよ、マーロン・・・。」

ローマン
「君が言ってることは、
悪魔が人間に契約を勧めてるのと同じ類
だと思うんだけど・・・・。」

マーロン
「もうちょっと純愛的なものだと思ってるけど。」

ローマン
「でも一人の人間の命がかかってるんだ。」

マーロン
「魂だよ。」

マーロン
「そして、僕はその魂を・・・君を
もう何百年も知っているんだ。

だから・・・・今回ダメでも諦めないけどね。
でも、『ローマン』の君は今生一回限りだもの。」

ローマン
「マーロン、待たせて悪いと思うけど・・・
もし僕が人間でなくなったら・・・」

ローマン
「人間から君を護る人が
いなくなったら困るでしょ。」

マーロン
「・・・・・・・・。」

ローマン
「だから、こんな僕でも、
僕が人間であるほうが絶対に都合がいいんだ、
・・・・・って。」

マーロン
「・・・・・・・・。」

ローマン
「マーロン?」

マーロン
「・・・・・・判ったよ、ローマン。
(ますます諦められなくなったよ。)」

ローマン
「君が言ってるのは、
公爵が社長を同じ闇の者にしたいっていう
あの感じと似てるのかな?」

マーロン
「あっちは悪魔の契約のハナシだよ。」

ローマン
「じゃこっちは?」

マーロン
「だからもっと純愛的なものなんだってば。」